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脱北兵や家族・住民に影響の拡声器放送とは?宣伝音声の内容[後編]

北朝鮮の脱北兵や家族、住民たちに影響を与える韓国の対北拡声器宣伝放送について、拡声器放送の歴史、韓国と北朝鮮それぞれの拡声器の性能や質などについて、前回の[前編]記事で触れました。

続きとして、ここでは北朝鮮側の対南拡声器放送と韓国側の対北拡声器放送の内容についてご紹介したいと思います。

 

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北朝鮮が放送する対南拡声器放送の内容

北朝鮮側が韓国向けに流している拡声器放送の内容は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を褒め称える音楽だったり、北朝鮮の政治体制を宣伝するものになっており、中にはいかに自国北朝鮮が世界で賞賛を浴びているか、といった内容のものも含まれています。

また同時に、韓国社会や韓国の大統領を誹謗中傷したりするなどの内容も入っているようです。

 

こちらの動画では、実際に北朝鮮が韓国へ向けて宣伝用に流している音声を聴くことができます。

これは拡声器放送ではなく、ラジオで音波をキャッチしたものです。

日本のテレビニュースでも時々放送される、北朝鮮の女性アナウンサーのあの独特な口調が特徴的ですね。

 

韓国が北朝鮮へ流す対北拡声器放送の内容

北朝鮮の住民だけでなく、兵士をも脱北させるほどの影響がある対北拡声器放送の内容とは、一体どんなものなのでしょうか?

 

おそらく、多くの方は北朝鮮の政治体制に対する批判や国際情勢、その他、「外の世界」の情報を流すものだろうと思うと思います。

北朝鮮側の対南拡声器放送は、どちらかと言うと感情的な内容のものが多いのに対し、韓国側の対北拡声器放送は金正恩氏に対する誹謗中傷や罵倒といったことよりも、冷静に具体的な証拠や論理で裏付けられた内容を多く放送しているとのことです。

単なる誹謗中傷や罵倒よりも効果があるのが、この「具体的な証拠や論理で裏付けられた内容」だそうです。

 

確かに、人の心理として、自分が慣れ親しんでいる環境に対してや、身内や大切に思っている人に対して、部外者から誹謗中傷されたり罵倒や悪口をただ言われたのでは、余計にムッとして頑なになってしまいますよね。

宣伝放送の狙いとしては、それではむしろ逆効果になってしまいます。

そうではなく、冷静に具体的な証拠や論理でもって語られると、感情的な攻撃とは違い、心のガードが下がりますから、聞く方としても落ち着いて聞け、頭で冷静に判断しやすくなりますね。

 

韓国側が北朝鮮に天気予報を流す理由

上であげたように、対北拡声器放送で流される内容には、朝鮮半島の情勢、国際情勢、北朝鮮の体制関連などがあるのですが、それ以外にもよく流されているものに、天気予報があります。

「なぜ天気予報??」と思う方もいるかと思いますが(私もそう思いました)、これは重要な心理的作戦の一つなのだそうです。

 

韓国が北朝鮮よりも正確な天気予報を流すことによって、兵士や人々が実生活の中、例えば雨が降るから洗濯物を取り込んだ方がいいと判断するなど、身近な実体験を通し「韓国の天気予報は当たる、正確だ」と感じさせることが目的だといいます。

それによって、「こんな風に天気予報が当たるのなら、韓国の科学技術はもっと凄いのだろう。信用できるかもしれない」と、北朝鮮の人々の信頼を少しづつ獲得し、放送内容に対しても、徐々に心を開いて受け入れてもらうようにする上で効果があるのだそうです。

 

このように、対北拡声器放送では、論理的に北朝鮮の政治体制や国際情勢について語ったり、天気予報を流したりすることが多いとのことですが、多くの脱北兵や脱北者の心を動かしたのは、そういった内容だけでなく、意外にももっと「単純なこと」だったのです。

それは何かというと、音楽スポーツなど、世界のどこに行っても人々が普通に楽しむ話題です。

 

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人の心を動かすスポーツや音楽

例えばスポーツに関しては、北朝鮮で放送されるスポーツ関連の内容や国際試合の結果などについての放送は、嘘やつまらないものが多い(ある脱北兵談)そうで、そのため、韓国のスポーツニュースを耳にすると、その臨場感で非常に楽しく感じるのだそうです。

日本でもサッカーや野球は根強い人気ですし、生のスポーツの実況中継を見たり聞いたりするのが好きな人も多いですが、北朝鮮の人々も、やはりそういった活き活きとした臨場感のあるものに触れることを求めているのですね。

 

また、音楽に関しては、対北拡声器放送で流されるものは、主に韓国のグループBig Bang(ビックバン)の『バンバンバン』や少女時代の歌などK-POPが多く、その他、歌詞の内容にメッセージが込められている歌などになっています。

今月13日に軍事境界線を越えて脱北・亡命した兵士も、病院で意識を取り戻した後、「韓国の歌が聞きたいです」と語ったようです。

この脱北兵、オさん(24歳)は韓国のガールズグループが好きなのだそうです。

意識を取り戻し、話せるようになった後、オさんは「ここは韓国ですか?」と尋ねたそうですが、どれほど不安だったでしょうか。

オさんの主治医であるイ・グクジョン教授は、オさんがまだ心理的に不安定で恐怖心が強いため、少しでも安心させられるよう、ここは韓国で安全であるということを知らせるために、部屋に韓国の国旗を飾り、韓国の音楽を流しておいたそうです。

また、心理的な動揺を防ぐため、ニュース番組ではなく、映画などの娯楽ものを見せるようにしているとのことで、オさんは特にアメリカ映画が好きなようで、よく見ているそうです。

 

北朝鮮向けの宣伝放送では、K-POPだけでなく、『世界に行く汽車』『ドアを開けなさい』という題名の歌など、メッセージが込められた歌もあるようです。

 

北朝鮮の兵士や住民がこういった宣伝放送で流される音楽を聞いて驚くことが、メロディーだけでなくその歌詞の内容だそうです。

というのも、北朝鮮の音楽というのは、みな思想的なものが含まれている歌詞なのだそうで、そのため、韓国の音楽のようにただ恋愛を歌ったものだったり、ただ人の気持ちが述べられている歌というものがあるということに、まず非常に驚くそうです(これは、韓国の歌に限ったことではなく、日本でも世界の多くの国の歌でもそうですが)

そしてそこから、歌詞の内容に共感したり、曲の素晴らしさに感動したり、勇気づけられたりしながら、徐々に韓国の音楽が好きになっていくのだそうです。

そして音楽を通して、自身の生活や人生といったものにまで考えを巡らすようになって行くようです。

 

こうして見てみると、スポーツや音楽というのは、単なる娯楽であるように思えるものの、実は人間の心理の奥深くにまで影響を与えるものなのですね。

私も音楽にはこれまで何度か助けられたことがあるのですが、今回改めて、音楽の力というものの凄さを感じました。

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韓国の対北拡声器放送ではなぜ女性の声を多用?

北朝鮮向けの拡声器放送では、男性の声だけでなく、特に女性の声を多く使っているといいます。

女性の軍人たちが担当したり、女性アナウンサーが多く起用されているとのことですが、それは特に軍事境界線付近、非武装地帯(DMZ)にいる兵士たちに大きな影響があるのだそうです。

 

非武装地帯から実際に脱北した兵士の語ったところによると、非武装地帯での勤務は大変なもので、また、非常に孤独感を感じるものだそうです。

そういったところにいながら、女性の声による放送を聞くと、感性的になり、心が揺れ動くのだそうです。

韓国側はそういったことをわかっているため、対北拡声器放送では女性の声を意識的に多用しているとのことです。

 

対北拡声器放送には脱北者も参加

韓国は対北拡声器放送で、11月13日に軍事境界線を越えて脱北した脱北兵オさんについても、その話を放送しているとのことです。

軍事境界線の兵士が亡命したというそのニュースによって、他の兵士たちにも心理的に影響を与える目的だそうです。

また、拡声器放送には民間人の脱北者も参加し、北朝鮮を脱出した話や韓国での生活などについて、自身の体験を語るなどをしているとのことです。

 

こうして、韓国側は様々な心理的作戦を使い、宣伝放送を通して北朝鮮の兵士や人々に影響を及ぼすよう、活動を行っているようです。

 

まとめ

北朝鮮の兵士や家族、住民たちに影響を与える韓国の対北拡声器放送について、[前編]そして今回の[後編]を通し、その歴史的な流れや内容、北朝鮮側の対南拡声器放送なども含め、まとめてみました。

北朝鮮も韓国も元は同じ民族。どんな形であれ、一日も早く朝鮮半島に平和が訪れる日を願ってやみません。

 

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