シロクマ

こんにちは、シロクマです。

昨年までの緊迫した状況から一転、平昌五輪を機にあれよあれよという間に融和ムードとなって来ています。

4月には11年ぶりの韓国と北朝鮮による南北首脳会議、そして5月には米朝首脳会談が開かれる流れとなって来ました。

3回目となる南北首脳会談2018)ですが、過去2回の南北首脳会談は北朝鮮の平壌で行われたものの、今回は韓国と北朝鮮の軍事境界線の板門店、さらに韓国側の「平和の家」で行われることになっています。

<関連記事>

【南北首脳会談(2018)の意義は?板門店で会談の金正恩と文在寅、その理由は?】

 

今回、南北首脳会談が開催されることや北朝鮮との対話に対して、韓国国民はどのように思っているのでしょうか?

 

韓国の反応が気になって調べてみたところ、私にとっては結構意外なところがありました。

 

南北首脳会談に関する韓国国民の反応について、韓国の世論調査の結果をベースにご紹介してみたいと思います。

そこには、北朝鮮の過去の核問題に関する ”裏切り”も関係しているため、その辺りについても簡単に触れたいと思います。

 

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南北首脳会談(2018)への韓国国民の反応は?世論調査の結果

突然ですが、みなさんは韓国の文大統領やアメリカのトランプ大統領が北朝鮮の金正恩委員長に直接会うことについて、どんな意見をお持ちでしょうか?

平昌五輪を機に、一気に朝鮮半島の緊張状態に大きな変化が生まれ始めていますが、当然のことながら、韓国内では賛否両論、色々とあるようです。

 

韓国世論研究所が今月、1000人を対象として行った世論調査があります。

賛成か反対か

南北首脳会談の開催について、それ自体を「良いと思うか悪いと思うか」という単純な見方で意見を聞いてみると

Koreaダンス

賛成:77.4%

Koreaテコンドー

反対:20.5%

と、賛成する人が圧倒的多数でした。
(残りのパーセントは「わからない・回答なし」)

 

北朝鮮に対する思いは色々と複雑であっても、やはり「韓国と北朝鮮のトップ同士が会って何か進展があれば」という意味で賛成の人が多いのでしょう。

 

回答の内訳を更に見てみると

Koreaダンス

・とても賛成:30.4%

・まあまあ賛成:47%

Koreaテコンドー

・まあまあ反対:12.2%

・とても反対:8.3%

そして残りが

  • わからない & 回答なし:2%

 

となっています。

 

一番多いのは「まあまあ賛成」で、47%と半数近くなので、「まあ、よい」といった感じの人が多いようです。

地域別や職業別ではどうなっているのでしょうか、見てみましょう。

 

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地域別や職業別で大きな差

面白いのが、地域や職業別に見てみると、賛成・反対の意見に大きな偏りが見られることです。

 

賛成が多い地域を見てみると、光州全羅道では85%もの人賛成だと答えています。

地図で見ると、光州、全羅道は韓国の中の西側にある地域ですが、この辺りは昔から民主化運動に力を入れるなど、リベラル派が多い地域だと言われています。

 

また、職業別に見てみると、賛成派が多かったのは

 

  • ホワイトカラー:84.2%
  • 学生:81.6%
  • リベラル派:89.7%

 

と、これらの職業の中で大多数が賛成派を占めています。

 

これに対し、反対派が多いのは地域別では釜山と大邱で、29.1%が反対だと答えています。

釜山と大邱は韓国の地図では東側、日本に一番近い地域です。

 

この釜山と大邱、そして上で一番賛成派が多かった地域の光州・全羅道ですが、ずいぶん昔から互いに政治的に対立して来た地域で、今でも政治的な意見が正反対のことが多いのが特徴です。

 

その対立はどこから来ているかというと、朝鮮半島の三国時代、高句麗・百済・新羅の時代までさかのぼると言われています。

 

今の光州、全羅道辺りは当時は百済で、ちょっと離れた倭の国(日本)と仲が良かった国でした。

 

それに対し、より日本に近い新羅(現在の釜山と大邱辺り)は当時は日本とはあまり関係が良くなく、また、百済とも対立していました。

 

そんなことから、今でも百済のあった光州・全羅道地域新羅のあった釜山・大邱辺りは政治的に意見が異なることが多いのだそうです。

シロクマ

百済や新羅の時代にまでさかのぼるなんて、歴史が感じられて興味深いですね。

 

このように、 単純に「南北首脳会談を開催することが良いか悪いか」、というザックリとした意味であれば、賛成派は全体で77.4%になり、大多数が賛成だと言えます。

 

ですが、これらの人々が手放しで賛成しているわけではないようです。

 

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「非核化前提」の条件つきの賛成も

さらに賛成派に対し、北朝鮮と条件なしで合うべきかどうか更に尋ねたところ、このような結果が出ています。

 

Koreaダンス

条件なしで会うべき:45.8%

Koreaテコンドー

非核化前提でないと意味はない:50.9%

その他、「回答なし」は3.3%。

 

こうして見ると、わずかではありますが、「非核化前提で」という条件つきでの南北首脳会談に賛成といった人たちが優勢のようです。

 

この「非核化前提で」という条件つきでの賛成派についても、地域や職業で特徴が出ています。

 

まず、「「非核化前提でないと意味がない」と、条件つきで賛成との回答は、地域別では釜山と大邱(東側ですね)に多いのです。

職業別では主婦・学生・無職に多いという結果でした。

 

それに対し、「条件なしで会うべき」と、無条件に賛成と答えた人が多かったのは、光州・全羅道(西側)です。

職業別ではホワイトカラーリベラルに多いという結果でした。

 

シロクマ


ホワイトカラーに、条件なしで賛成(非核化という条件なし)が多いというのは、私としては意外で、少し驚いたところでもありました。

 

というのも、私の限られた経験に過ぎませんが、以前に韓国で仕事をしていた時や、海外で出会った多くのホワイトカラーの韓国人たちは、「北朝鮮はある意味とても頭が良く、狡猾なため、油断や抜かりなく接するべきだ」と、北朝鮮との関係に対して厳し目の意見の人が多かったのです。

 

そのため、今回のアンケート結果も「非核化が前提でないと意味はない」といった意見は、ホワイトカラーに多いだろうと思っていました。

結果は予想に反し真逆だったため、そこがちょっと意外でした。

 

ここで、南北首脳会談に関する賛成派の意見の特徴をまとめてみると

Koreaダンス

「条件なしで会うべき」と、南北首脳会談に無条件に賛成

  • 光州・全羅道
  • リベラル派
  • ホワイトカラー

に多い

 

Koreaテコンドー

「非核化前提でないと意味がない」と、条件つきでの賛成

  • 釜山・大邱
  • 主婦
  • 学生
  • 無職

に多い

という結果でした。

 

私にとっては少し意外に感じたところがあったのですが、みなさんはどう感じたでしょうか?

 

いずれにしろ、なぜ「非核化前提でないと意味はない」が50%いるのかというところですが、そこはやはり、韓国側としてはこれまで北朝鮮に何度も”裏切られた”と感じるところと関係があるようです。

 

北朝鮮の核をめぐる問題について、これまで北朝鮮は何度も約束を破ってきましたが、最後にその流れについて、簡単に見てみましょう。

 

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北朝鮮の核問題をめぐる過去の「裏切り」行為の歴史

世論調査の結果では、今回の3回目となる南北首脳会談の実施が「非核化前提でないと意味はない」と答えた人が半数いることがわかりました。

なぜそれほど北朝鮮に対して猜疑心を持つ人々が多いかというと、それは核をめぐる国際協定において、北朝鮮がその協定や約束を破る行動を繰り返して来たからだと言えます。

 

具体的な例をあげると

 

1994年:米朝協議

アメリカが軽水炉2基の建設を支持し、重油も提供。

その代わりに、北朝鮮が核開発を凍結することで合意。

→ しかし、北朝鮮は裏で核開発を続け、後に核兵器の保有を表明

 

2005年:6か国協議で北朝鮮が全ての核兵器を放棄することを約束

→ しかし、2006年10月に北朝鮮は初の核実験を実施

 

2007年:6か国協議で寧辺(ニョンピョン)核施設の閉鎖・封印を約束

→ しかし、北朝鮮は核実験・ミサイル発射など挑発行為を継続

 

2012年:米朝合意 ウラン濃縮や核実験の一時停止

→ しかし、2013年に北朝鮮は核実験を実施

 

 

このように、北朝鮮は過去に他国と約束をしておきながら、その後に違反行為を行うといったことを繰り返して来ています。

 

こうして改めて見てみると、見事に約束が破られていますね。

国際関係の中でここまで堂々と(?)何度も約束を破る国は、なかなか他にないのではないでしょうか・・・。

 

 

こういったことから、今回の南北首脳会談やそれに続く米朝首脳会談で、実際に非核化問題が解消されるかということに関しては、韓国の人たちの間では懐疑的な見方の人も少なくないのは当然のことだと言えると感じられます。

 

ただ、今回の南北首脳会談や米朝首脳会談では終戦宣言も出されるという話が出ているほど、大きく状況が変わって来ています。

今後の朝鮮半島がどのようになって行くのか、目が離せません。

 

 

まとめ

4月末に第3回目の南北首脳会談が開催されることとなり、それに関する韓国国民の反応について、世論調査の結果をもとにまとめてみました。

 

私としては結果は一部意外に感じるところがあったものの、大多数が基本的に賛成しながらも、一方で猜疑心もある人々も少なくないといことで、やはり簡単な問題ではないことが感じられました。

 

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