2018年12月8日(金)午後18時55分から放送の『本当にあった(秘)ミステリー』でガルーダ・インドネシア航空421便の不時着事故について取り上げられました。
以前、飛行機によく乗る人たちの間でちょっと警戒されがちだった(というか、長らく色々な噂を聞いていた)のが、ロシアのアエロフロート航空とガルーダ・インドネシア航空でした。
私の場合、ヨーロッパに行き来することが多く、これまでにアエロフロートには何度も乗ったことがあるのですが、他の航空会社では体験できない様々な珍エピソードがあるものの、結構好きな航空会社です。
今回、ガルーダ・インドネシア航空421便の不時着事故について放送されたことで、これまでのガルーダ・インドネシア航空の事故についてと、現在のガルーダ・インドネシア航空の安全性や評判について調べてまとめてみることにしました。
ガルーダ・インドネシア航空の事故
多くの事故
冒頭でも触れたように、飛行機によく乗る人の間で色々と噂されていたガルーダ・インドネシア航空の不評ですが、それもそのはず、これまで過去に14回も死傷者を出す大きな事故が起こっています。
主なものでは、例えば
1950年、ガルーダ・インドネシア航空035便墜落事故
1996年、福岡空港ガルーダ航空機離陸事故
1997年、ガルーダ・インドネシア航空152便墜落事故
2002年、ガルーダ・インドネシア航空421便不時着事故
20007年、ガルーダ・インドネシア航空200便墜落事故
などがあります。
事故が多かった要因
出典:Wikipedia「ガルーダ・インドネシア航空」
これほど事故が多かった要因として言われているのは、主に機体の老朽化による様々な故障やトラブルがメインで、それ以外にもインドネシア付近の天候の変化の激しさなどがあげられるようです。
天候面に関しては、インドネシア付近では熱帯気候で、雨や雲、嵐などが起こりやすく、天候も変わりやすい地域です。
ガルーダ・インドネシア航空の苦難時代
これほど事故が多かったガルーダ・インドネシア航空だったため、2007年にはEU圏内に乗り入れが禁止となってしまっていました。
以降、ガルーダ・インドネシア航空は新たな経営方針に切り替えます。
安全管理や危機管理をしっかりと行うようになって行き、ガルーダ・インドネシア航空の評判も徐々に上がり始めました。
そして2009年、EU圏内への乗り入れ禁止は解除されました。
その年から、当時の社長兼最高経営責任者であるエミルシャ・サタル氏によって、これまでのイメージを一新させる5年計画の「クォンタム・リープ (Quantum Leap)」を実施、機体のデザインやロゴ、客室乗務員の制服を新たにし、その他、新機材の導入など様々な改革を行い、国際線の便数も大幅に増やされました。
そして2010年には、スカイトラックス社によるワールド・エアライン・アワードで「世界で最も改善された航空会社(World's Most Improved Airline)」に選ばれています。
では、現在のガルーダ・インドネシア航空の安全性はどうなのでしょうか?
安全性や評判について見てみましょう。
現在のガルーダ・インドネシア航空は安全?評判は?
リサーチ会社による評価
上で触れたスカイトラックス社によるリサーチ評価ですが、この会社による評価結果は世界の航空会社300社以上に及んでいます。
スカイトラックス社による評価は、各航空会社にとって大きな意味を持つもので、ANAなどが5つ星獲得に関連して授賞式を開くなど、メディアを通じてその高評価をアピールする航空会社が多いものとなっています。
スカイトラックス社の審査はどのようなものかと言うと、
世界の空港や航空会社の評価を行っており、キャビンアテンダント、ラウンジ、機内エンターテイメント設備、機体メンテナンスなど、評価の項目は多岐に渡り、独自の調査に加え、乗客から満足度調査などを行った上で、各国の国際空港や航空会社の評価を発表している。
引用:Wikipedia「スカイトラックス」
となっており、安全面や顧客サービスの面も含め、総合的に評価がなされているようです。
このスカイトラック社の審査結果は、1つ星から5つ星の5段階に分かれて格付けされています。
2017年時点での5つ星を獲得した航空会社は9つで
・全日本空輸(ANA・日本)
・アシアナ航空(韓国)
・エバー航空(台湾)
・シンガポール航空(シンガポール)
・キャセイパシフィック航空 (香港)
・カタール航空 (カタール)
・ガルーダ・インドネシア航空 (インドネシア)
・エティハド航空 (アラブ首長国連邦)
・海南航空 (中国)
となっています。
日本のANAと並び、ガルーダ・インドネシア航空も見事に5つ星です。
世界に300社以上も航空会社がある中で、上記9つの5つ星獲得航空会社の中に位置しているのは、とても凄いことですね。
また、意外にもこれら9つの航空会社は、アジアや中東の航空会社ばかりですね。
ちなみに、4つ星を獲得した航空会社は全部で42社あり、主なものをいくつかあげると
・アエロフロート・ロシア航空(ロシア)
・エールフランス(エールフランス)
・ブリティッシュ・エアウェイズ(イギリス)
・チャイナエアライン(中国)
・エミレーツ航空(アラブ首長国連邦)
・フィンエアー(フィンランド)
・日本航空(JAL・日本)
・KLMオランダ航空(オランダ)
・大韓航空(韓国)
・ルフトハンザドイツ航空(ドイツ)
・カンタス航空(オーストラリア)
などとなっています。
ガルーダ・インドネシア航空に関して言えば、2013年の「ベスト・エコノミークラス・エアライン」では「ベスト・エアライン」と「ベスト・シート」部門で受賞しています。
続いて、ガルーダ・インドネシア航空の口コミでの評価をご紹介します。
口コミでの評価
例えば、トリップアドバイザーの現時点での口コミを見てみると、
とても良い・・・629件
良い・・・445件
普通・・・133件
悪い・・・40件
とても悪い・・・40件
となっており、高評価では「とても良い」と「良い」を合わせると1070件。
「普通」は133件。
低評価では、「悪い」「とても悪い」の2つの悪い評価を合わせても80件のため、高評価が圧倒的に多いのがわかります。
ガルーダ・インドネシア航空の悪い評判やイメージは、既に過去のものとなったようで、現在ではむしろ世界の数多くの航空会社の中でもトップクラスの航空会社であることがわかりました。
まとめ
『本当にあった(秘)ミステリー』でガルーダ・インドネシア航空421便の不時着事故について取り上げられたことで、これまでのガルーダ・インドネシア航空の事故についてと、現在のガルーダ・インドネシア航空の安全性や評判について調べてまとめてみました。
過去には悪いイメージが強かったガルーダ・インドネシア航空ですが、現在では世界でもトップクラスの航空会社になっていることがわかりました。